ボタンぐらい付けられると思っていたけど、いざ付けようとしたらどうやればいいのかなと困ったのではないでしょうか?
糸は何を使えばいいのかな…
どこから始めたらいいのかな…
グルグル止めていけばいいだけじゃないの…
玉止めの処理はどうしたらいいのかな…
どうやったらきれいに付けられる…
と次から次へと気になるところも出てきたのではないですか?
被服科卒 洋裁歴約10年のkikiが、ひとつひとつ疑問を解決しながらやっていきます!
スナップボタンの付け方は、スカートやパンツによく使われる前カン(いわゆるホック)を付ける時にも使われますので、ぜひマスターしてレベルアップしましょう!
スナップボタンの付け方
スナップボタンは、ボタンがついてますと存在感のあるものとは違って、スカートやパンツのベルトの持ち出し部分に使ったり、比翼仕立てのジャケットの一番上の部分に使ったりして、目立たないようにちょっと留めておきたい場所に使われることが多いです。
あとはバッグや小物、子供服やコスプレなどの衣装で簡単に脱ぎ着しやすいような仕様のものに便利なので使われています。
まずは、スナップボタンの凸の方から付けていきます。
服の場合ですと、ボタンは重ねないと留められないので生地が上になる方に凸の方を付けます。
凹は、生地が下になる方(体に近い方)に付けます。
凹のボタンの方が、ちょっと大きめで厚みもあります。凸凹の見分けと付ける側を間違えないように気をつけましょう!
用意するのは、
穴糸やボタンつけ糸
針
糸切りバサミ
穴糸やボタンつけ糸はボタンをつけるための専用の糸で、手縫い糸よりも太めの糸でしっかりボタンをつけることが出来ます。
ミシン糸だと2本取りにしても細いので、何度も縫い付けないといけないし、絡まりやすいのでおすすめしません。
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- スナップボタンの中央になる位置に、玉結びがくるようにして布をすくい、穴のあたりにちょうど糸が出るように針を出す。
- スナップボタンの穴に針をくぐらせる。
- 穴の右端に糸がくるようにボタンを置いて、ボタンまわりのきわに針をさして糸が出ているすぐ横に針が出るようにすくう。
- 針穴から出ている方の糸を持って、右回りにぐるっと針に引っ掛けて布から針を出す。
針にぐるっと引っ掛けて結び目を作ることで、糸が緩まずしっかりと布に付けることが出来ます!
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- 糸を引き締める時に、糸をもって下に向かって引っ張るとボタンのふちに結び目が来てきれいに見えます。
ボタンの上に結び目が乗っかっている場合は、指先で玉を下げるように押すと結び目がボタンのふちに動くのでやってみて下さい。 - 3~5を繰り返す。
- 穴の右端から左端まで縫い付ける。
- 穴の左端まで縫ったら、そのきわに針をさして隣の穴に糸が出るように針を出す。
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- 同じように全部の穴を縫い終わったら、ボタンのきわに針をさして右隣の穴の左端に糸がでるように針を出す。
- 玉止めをする。
- ボタンのふちより内側に針をさして、向かい側の穴のボタンのふちより内側から糸が出るように針を出す。
- グッと糸を引っ張ると、玉止めがボタンの下に引き込まれ、玉止めが隠れるのできれいに仕上がります。
きわで糸を切る。
凹も同じように付ける。
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ボタンを付ける前にするといいこと
必ずしなければいけないことではないのですが、ボタンをつける前にひと手間を加えると、とても縫いやすくなります。
今回はボタン付けなので穴糸やボタン付け糸ですが、服作りにはスカートなどの裾上げやベルト付けでまつり縫いをしたりと他にも手仕事があります。
その時に使う手縫い糸も、同じようにひと手間を加えて使います。
ボタン付けやまつり縫いの時の糸は、針が何度も布をすくって糸が通っていくので、すれて毛羽立ったり糸のよりがゆるんできます。
ひと手間を加えることで、それを防いだり糸のもつれや糸切れを防ぐことが出来るので、是非やってみて下さい。
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糸にろうを引く
ろうそくと指の間に糸を挟んで、糸をろうにこするようにして引き抜きます。
糸を持っている部分はろうがつかないので、糸の端を持ち替えたりして3~4回くらい糸全体にろうがつくように繰り返します。
この時のろうそくは、糸ワックスという専用の商品もありますが、100均などで買えるインテリア用のキャンドルでも代用できます。仏壇用のろうそくでも代用できますが、細いのでつけにくいとは思います。
効果は同じです。
私の住んでいる近くの手芸店では糸ワックスは置いていなくて、ネットで買わないと手に入らないので代用しています。
アイロンをかける
ハトロン紙やクッキングシートをふたつ折りにして間に糸をはさみ、中温でアイロンを当ててゆっくり糸を引き抜きます。
これも糸の端を持ち替えたりして何度か繰り返します。
糸にからみついたろうをアイロンで溶かして糸にコーティングします。
余分なろうもとれて、糸に張りがでたら完成です。
まとめ
スナップボタンに限らずボタン付けは、いざ付けようとなると細かいところがわからなかったり、気になるところが出てくるもののひとつかもしれませんね。
画像を見ながら順番にやっていけば、簡単に出来ます!
スナップボタンの付け方のポイントを簡単にまとめました。
・穴糸やボタンつけ糸を使う
・凸凹の見分けと付ける側を間違えない
・玉止めはボタンの下に隠れるようにする ←きれい
・結び目を作って縫うと糸が緩まずしっかりと布に付けられる
・結び目はボタンのふちにくるようにする ←きれい
・糸にろうを引く