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「返し口」はどこに作る?仕上がりに差がつくちょっとしたコツを解説

仕上がりに差がつく「返し口」のちょっとしたコツを解説

返し口とは、布を中表に合わせて縫い合わせた後、表に返すための口のことです。

裏側から綺麗に縫い合わせ、最後に表に返せば縫い目が見えない!

そんな作り方の時に出てきます。

「返し口部分」を縫わずに開けておいて

ひっくり返して形を整え、開けておいた部分を縫い合わせる、が工程です。

表に返した時の形がきれいになるちょっとしたコツをご紹介します(*´ω`*)

返し口の場所を見極めろ!

 

まずは返し口の場所を気にしてみましょう。

初めから表記のあるものはその通りで大丈夫!

表記のない場合はどうでしょう。

さて、こんな形のゾウさんを作ります。

返し口はどこに作るのが正しいのでしょうか?


返し口の表記がない場合は、

なるべく「直線の部分」を探します。

この形なら、お尻のあたりですね。


その方が後でとじる時に縫いやすく、

きれいな形に仕上がりやすいです。

直線の返し口

次は直線部分の返し口のコツです。

ポイントは表に返す前の「アイロンがけ」。

ぐるりと縫い合わせた時に、表に返す穴「返し口」部分を縫わずに開けておきます。

全体の大きさにもよりますが、78cm程度開けておくと返しやすいです。


開けておいた部分から表に返すのですが、このまま表に返すと


こんな風にぬいしろが出てきて、

この後の工程「縫い合わせる」がきれいに出来ません。

そこで、表に返す前のひと手間です。

ぬいしろをアイロンを使って折り返しておくこと。

仕上がりラインでアイロンをかけるのがポイントですので、直線の場合は両脇の縫い目のラインを繋ぐように折ります。


ぬいしろをあっち側とこっち側にきれいに折り目をつけるんです。


こうすることで表に返した時に、ぬいしろが出来上がりの形できちんと収まっているので

閉じる時に縫いやすい&きれいな仕上がりになります。


カーブ部分の返し口

次は返し口がカーブにある場合です。


このような時は、アイロンでぬいしろを仕上がり線で折るのが少し難しいですよね。

そんな時はアイロンの前にひと手間です。

仕上がり線に沿って、なみ縫いしましょう。

後で糸を抜くので、玉止めは不要です。


この状態で、ぬいしろをアイロンを使って開いておくのです。


なみ縫いしているので返し口が開かず、きれいに折れますね。

折れたら、糸を抜きます。


それから表に返せば

きれいなカーブで仕上がりの形が出来てます。


直線のように見えて少しカーブしているところも、なみ縫いしてアイロンをかけましょう。


アイロンだけでぬいしろを折るより、なみ縫いすることでさらにきれいなラインの仕上がりになりますよ。

大事なひと手間です。


返し口のとじかた

表に返した後に返し口をとじますが、

この時「ミシン」か、「手縫い」で縫い合わせます。

ミシンの場合は、縫い目が見えても良い時です。

その時は周囲にステッチをかけて返し口も一緒に縫いとじます。


返し口がずれないようきれいに合わせて縫っていきます。


ポーチの中など見えない部分の返し口や、手提げの袋口など最後にステッチして仕上げたい部分の返し口はミシン縫いが良いでしょう。

手縫いでとじる場合は、縫い目が見えたくない時です。

「コの字とじ」という縫い方で縫い止めます。


見やすいように赤い糸で縫いましたが、実際は布と似ている色の糸を使うと目立たずきれいな仕上がりです。

仕上がりの見え方によって

返し口をどんな方法で縫いとめるか決めてくださいね。


コの字とじの縫い方

手縫いでとじる時の「コの字とじ」の方法です。

まずは手縫い糸の先を玉止めし、裏側から表に向かってひと針。

返し口の端に通します。


そこから左右の布を少しずつすくいながら

梯子のように縫い進めていきます。


少し進めたら糸を引き、縫い目が合わさるようにとじます。


これを返し口が全て縫えるまで進めます。

返し口が全てとじたら見えないところで玉止めし、糸を切って完成です。


返し口のコツ、やらなくても完成します。

でも、ほんの少しのひと手間で

仕上がりがかなり変わります。

見えない場所のひと手間は、

面倒がらずに手をかけてあげましょう!